エルメスの定番といえばスカーフ、カレ。絵画のように美しく、身につけるのはもったいなくて、額に入れて飾っておきたくなります。カレはすべて仏のアトリエで仕上げられているそうです。数人の熟練の職人さんがルロタージという伝統的な縫い方で一枚一枚まわりをまつって仕上げているそうです。生地の特性を生かして、優しく触って、目を均等に、リズムよく、確実に。その姿はテンポよく無駄がなく速くて、糸くずをよける仕草までが優雅に見えました。スカーフを始めて80年。気の遠くなるような工程を経て出来上がるカレ。一アイテムを80年変わらず続けている意味、続いている価値。その手の内を惜しみなく公開して下さるなんて、やっぱりエルメスはすごかったのでした。