母のチクチク

日航機墜落事故から34年、このニュースを見る度に聞く母の口癖 ”当時病院のベットの上で見ていたのよね~”。母はある日突然倒れ、一週間生死をさまよい生還。次の日から半年間の入院。かなり辛い思い出らしい。病名は一型糖尿病。風邪の菌がたまたま腎臓に入り機能を壊した、という不運。それから1日5回のインスリン投与生活が開始。極度の入院嫌いとなり、懸命に健康維持。糖値や栄養のバランス(値は精神的な要因でも変わるので難しいらしい)、運動、高血糖低血糖などセルフコントロール、とにかく大変ですが前向きにマイペースでよく頑張って、再入院せず今に至っています。ブラボー!食べる事が自由にならないので、仕事は辞め、友達と遊ぶこともなくなり、趣味は父と旅行。何よりのライフワークは古布でチクチクすること。一日の決まった時間に決まった椅子に座り、細かくひと針ひと針、一心不乱に作っては、出来た!達成感を感じるやいなや、箪笥にしまい、また次のチクチクに。とにかくチクチクが大好き。今は父もいなくなり、緑内障で針を持つことも無くなりました。作るばかりでしまっていたチクチク達、もはや母の分身のよう。身の回りに出来るだけ出して、一緒に観て、使って、愛おしもう!

今月10日79歳、おめでとう!